鴨周 - Aduck’s blog

日本の事、インドネシアの事思いつくままに

LINE問題と日本人はデータベース思考ができない問題

住基カードマイナンバーカードに対して、人を背番号で管理するのかと言う人権派の皆様がいますが、背番号が散らばっていてそれをつなぐことを人海戦術でやっている。

そして、公務員が増え税金が増えている事は自覚すべきでしょう。

 

エクセルでデータベースを運用すると「一意のキー」と言う物を意識する事は少ないと思います。

特殊な設定をしない限り、識別コードを入力する列に同じデータを入力する事ができます。しかし、SQLなどのデータベースを利用する場合、あるデータの集まりに代表するコードを設定する必要があり、このコードは、唯一無二の番号や記号である必要があります。そのおかげでデータの集まりを間違いなく識別する事ができるようになると言う事です。これを「主キー」と呼ぶ場合もあります。

 

これは会社で言うと、社員番号に当たります。各社員に割り当てられた唯一無二の番号です。

 

[社員番号]ー 氏名、住所、電話 と紐づければ住所録のデータベースになります。

[社員番号]ー 勤務時間、作業内容 などと紐づければ勤退管理のデータベースになります。

[社員番号]ー 基本給与、ボーナス、税金等を紐づければ給与関連のデータベースになります。

 

それぞれは、社員番号を共通のコードとしてつながっています。一意のキーである社員番号を入力する事で、すべての情報に即座にアクセスできます。しかし、給与データを誰もが見れるようでは困るので、それぞれのデータベースにアクセス権限を設定し、誰でも見れないように設定する事ができます。実際は、見れない、見れるだけ、編集可能、削除可能などの権限に分かれています。

 

因みに、データベースでは、削除と言う機能を極力使いません。削除の代わりにこのデータは「無効です」と言う印をつけて通常時は表示されないような処理をします。消してしまうと過去に戻れなくなってしまうからです。

 

このように関係性を持ったデータベースをリレーショナルデータベースと言います。マイナンバーカードは、マイナンバーに、住所データ、保険証、免許証、銀行口座、証券口座など別々の番号で管理されているデータを一意のキーで紐づけるリレーショナルデータベースにしようと言う事です。今まで、色々な役所を回ってやっていた手続きが集約してできる事になり、土地の登記などのむやみに高額な行政書士の費用などが不要になるのではないかと期待できます。(このように既得権を奪われる人も出てくるので、マイナンバーを嫌がる勢力があるわけです)

 

LINEへのアクセスが中国の委託先に許可されていた問題がクローズアップされています。ファーウェイの機器にバックドアが仕掛けてあるとか言われていますが、これらは前述のアクセス権限と同義と言えます。システム運用の為にはシステムエンジニアにアクセス権限を割り与えなければならないのは仕方のない事なのです。委託先がどこであれ、システムエンジニアはデータにアクセスする事が出来ます。

 

ではなぜ、これが漏洩しないのでしょうか? 実は、日本の電気通信事業法で「通信の秘密」が保証されているからです。しかし、これが中国になると、中国情報を発信している石平氏の情報によると、中国では事業者に対し、中国政府がいつでも閲覧できるようにしておかなければならないと法律で定められているとの事です。いつでも閲覧と言うのは、少なくとも前述の「見れるだけ」のアクセス権限を中国政府に与えていると言う事になります。

 

従って、中国の業者に委託する事は、手放しで中国政府に閲覧してくださいと言う事と同じと言う事になるのです。