アジアでお仕事
筆者は、台湾、シンガポール、インドネシアを拠点にアジアに関わって20年以上。その中で考えたことを少ない言葉でつづるシリーズです。
「仕事のできる人材よりも先ずは信頼できる人材を確保した方が確実に前に進める」
特に海外で事業をスタートアップする時に、優秀な人材を探すと思いますが、信頼関係を気づけなければ、うまく行かなくなる事が多いと思います。
弱小部門で現地人がチームリーダーとして10年ほど率いた部門の再建を任されたことが有ります。このリーダーは一応の事はこなせるし、今考えれば使いようによってはもっと役に立ったのではないかと思います。しかしながら、彼との信頼関係は構築できませんでした。常に私が不信感を持っており、疑心暗鬼となり色々な局面でダメ出ししていた事も一因だし、恐らくそのリーダーも同様だったのだろうと思います。そのような状況下で、不仲が上司に問題視され私自身の動きも制約されるようになりました。
海外赴任すると、日本での役職の1階級、場合によっては2階級上の仕事をしなければなりません。自分自身にも経験や知識が欠けている中で仕事を遂行するためには、現地スタッフの知恵を借りなければなりません。もし現地スタッフに対し疑心暗鬼だとしたら、彼らの仕事を再度全チェックしないと前に進めなくなります。つまり、2人いるのに1人の能力しかないと言う事です。
信頼して任せられる仕事が8割となれば、チェックすべき事項は2割で済みます。2人で1.6人分の仕事ができるようになると言う事です。
既に海外で仕事をされている方は、能力のみならず、今一度信頼関係が築けているか確かめてみてはどうでしょうか。